年齢を重ねるにつれて、私たちの身体は怪我や健康上の不安を抱えやすくなって行きます。そのため、マインドフルムーブメントを日々のフィットネスに取り入れ、健康的なライフスタイルを維持することがより重要となります。
12週間にわたる研究により、ピラティスが高齢者の身体的・精神的な健康の向上に最適な方法であることが示されました。そこで、Merrithewの®インストラクタートレーナーである安井洋子さんに、高齢者にピラティスを紹介し、魅力的で効果的なセッションを続けるためのコツを伺いました。陽子さんは、さまざまなアクティブ・エイジングのクライアントを指導した経験を持ち、彼女のピラティスの知識とトレーニングにより、高齢のクライアントが健康でアクティブなライフスタイルを送ることに貢献してきました。
81歳のクライアント、小寺篤さんと陽子さん
高齢者向けのプログラムを設計する際、インストラクターはどのようなことに気をつければよいのでしょうか?
健康状態やあらゆる懸念事項を確認する
「ピラティスのセッションを始める前に、クライアントの健康状態を確認することは欠かせません。高齢者の方は、骨粗鬆症、脊柱管狭窄症、脊椎すべり症、手根管症候群など、健康上の問題を抱えている場合があります。症状を悪化させないため、そして健康増進のために、これらの懸念事項を考慮することが極めて重要です」
ウォームアップに時間をかける
「高齢者はウォーミングアップに時間をかけ、疲れすぎないように運動強度をコントロールする必要があります。また、ライフスタイルを考慮し、どのような活動を頻繁に行うかを尋ね、筋力や柔軟性のレベルを把握することも必要です」
必要に応じてエクササイズを修正する
「ピラティスのエクササイズの中には、高齢の方にとっては難しいものもあるかもしれません。そのような場合は、モディフィケーションを適用する必要があります。例えば、リフォーマーまたはキャデラックの抵抗が強すぎる場合は、フレックスバンド®を使ったり、腕の位置を長レバーから短レバーに変えたりします。ボックスや一段高いマットを利用することで快適に座ることもできます」
バランスエクササイズを試す
「バランス感覚は加齢とともに急速に低下します。高齢者の方は、立ったまま、または片足立ちの状態で、スタビリティボールl™またはスタビリティクッションを使ってバランス感覚を養うことができます。これは転倒防止に役立ちます」
下半身の筋肉を鍛える
「下半身の筋肉は、高齢者がアクティブなライフスタイルを維持するために必要不可欠です。これらの筋肉は、活動的な生活を送り、虚弱体質を予防するのに役立ちます。このような理由から、体幹の強さと同じように、下半身の筋肉を鍛えることがとても重要なのです」
楽しく続けられるエクササイズ
「高齢者にとって、ピラティスのセッションは楽しいものでなければなりません。若い頃とは違う体や生活環境の変化を感じている場合もあります。楽しい会話をして、ポジティブな環境を作ることで、セッションを楽しくできるのです」
74歳のクライアント、吉田郁子さんと陽子さん
高齢者のエクササイズを面白くするためのコツとは?
身体への意識を促す
「上達度や改善した点を伝えることで、高齢者は自信を持ち、自分の体に関心を持つようになります」
変化をつける
「高齢者は同じエクササイズを繰り返すと飽きてしまうかもしれません。小道具を取り入れたり、姿勢を変えたり(寝る、座る、膝をつく、立つ)、徐々に新しいエクササイズを加えることで、セッションがやりがいのある楽しいものになります」
おしゃべりでつながりを構築する
「家族や趣味などの話題で盛り上がることで、セッションをより楽しくできます。高齢者は周りの人と楽しく過ごすことで、スタジオに来て一緒に汗をかくのが楽しみになるんです」
新しいエクササイズや器具を徐々に採用する
「高齢者にとって、新しいエクササイズや器具を採用することが難しい場合があります。最初は腕の動きだけに集中したり、簡単な動きをしたりと、単純な運動をアレンジし、能力を見ながら少しずつ進めていくことが不可欠です。器具を使った新しいエクササイズを取り入れるときは、バネの強さや姿勢を適度に抑えてください」
高齢のお客様を担当した経験について
「高齢者に貢献する仕事をすることで、やりがいを感じることができます。ピラティスは、高齢者が健康や自信を保つのに役立ちます。私が指導する高齢のクライアントの多くは、ゴルフ、ダンス、歌、ピアノ、茶道、旅行など、趣味を続けています。
ピラティスは、趣味を維持し、活動的な生活をサポートし、その結果クライアントに幸福をもたらすことができるのです。また買い物袋の持ち運びや階段の上り下り、料理なども難なくこなせるようになるので、ケガや病気、入院の心配もありません」
ぜひ、特集を組んでください!
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